五条川・尾北自然歩道10kmの春色散策記:桜のトンネルに包まれて(布袋周辺〜堀尾跡公園・ヨシヅヤ大口店編) (愛知県丹羽郡大口町の旅 : 2026-03-28)

 

 

五条川・尾北自然歩道(愛知県丹羽郡大口町)

愛知県内には数多くの桜の名所がありますが、その中でも「圧倒的な密度」と「歩く楽しさ」を両立している場所といえば、間違いなく五条川が筆頭に挙げられるでしょう。

本日、2026年3月28日。岐阜県から犬山、大口、江南、岩倉へと流れるこの川のほとりを、心ゆくまで歩いてきました。今回の旅の舞台は、特にゆったりと桜を堪能できることで知られる大口町周辺。名鉄布袋駅からスタートし、北東にある羽黒駅を目指す約10km、3時間に及ぶロングウォークの記録です。

まずはその前編として、布袋駅から賑わいの中心地である「堀尾跡公園」、そして「ヨシヅヤ大口店」周辺までの様子を綴ります。


はじまりは、美しき布袋駅から

旅のスタート地点は、名鉄犬山線の布袋駅です。 電車がホームに滑り込むと、車内は犬山城の桜を目指すであろう観光客の方々でかなりの熱気。そんな喧騒をよそに布袋駅で下車すると、まず目に飛び込んでくるのは、その駅舎の立派さと周辺の整然とした景観です。

2024年の2月に「堀尾跡公園」を訪れて以来、久しぶりにこの駅に降りましたが、相変わらず駅前の広さと、綺麗に整備された街並みには驚かされます。ここから五条川までは、東へ向かって約15分ほどの道のり。道は平坦で歩道も広く、非常に歩きやすい。期待に胸を膨らませながら、住宅街を抜けて川へと向かいます。

五条川との対面:空を覆う「桜のトンネル」

住宅街を抜けると、目の前にパッと視界が開け、ついに五条川が姿を現しました。 川沿いに整備された「尾北自然歩道」に足を踏み入れた瞬間、そこには想像を絶する光景が広がっていました。

  • 日本さくら名所100選の誇り: 約7〜8kmにわたって続く長大な桜並木。

  • 圧倒的な本数: 大口町内だけでも約1,500〜1,800本の桜が植えられています。

  • 桜のトンネル: 五条川は川幅が比較的狭いため、両岸から競り出すように伸びた枝が水の上で重なり合い、文字通りピンク色のトンネルを形成しています。

川に到着した時点で、すでに多くの人々が歩道を北へ南へと散策していました。しかし、この布袋駅寄りのエリアは周囲に田畑が広がる開放的な場所。飲食店などはほとんどなく、純粋に自然と桜の共演を楽しめる静かなエリアです。

本日はほぼ満開。風もほとんどなく、空は穏やか。歩いていても汗ばむことのない、この上なく心地よい気候の中、一歩進むごとに現れる「最高に美しい」景観に、ワクワクが止まりませんでした。


賑わいの拠点、堀尾跡公園と「裁断橋」の情緒

静かなエリアをしばらく進むと、道沿いに提灯が並び始めました。いよいよ、今回の旅の大きな中継地点である堀尾跡公園が近づいてきた合図です。

公園に近づくにつれ、人出は一気に増え、辺りには出店から漂う香ばしい匂いが立ち込め始めます。来週末の4月5日には「金助桜まつり」が開催されるとのことですが、本日3月28日の段階で、すでに公園周辺は多くの花見客で溢れ返っていました。

ここで特に足を止めて見入ってしまったのが、裁断橋周辺の景色です。 歴史を感じさせる朱色の橋と、それを取り囲むように咲き誇る桜。王道のソメイヨシノの淡いピンクはもちろん、より色の濃い品種も鮮やかに花を開かせており、そのコントラストは息を呑むほど。川面に映る花の色、露店の活気、そして人々の笑顔。すべてが「春の喜び」を凝縮したような空間でした。

堀尾跡公園の風景

  • 裁断橋周辺: 古風な橋と桜の組み合わせは、五条川屈指のフォトスポット。

  • 露店の賑わい: お祭り前でも十分に楽しめる活気。

  • 多彩な桜: 濃淡の違う桜が織りなすレイヤーが美しい。


秋葉小橋で見つけた、水辺の視点

堀尾跡公園の賑わいを抜け、さらに東へと足を進めます。

しばらく行くと現れるのが秋葉小橋。このあたりまで来ると、公園周辺の喧騒は嘘のように引き、再び落ち着いた散策路へと戻ります。

花見客の姿はまばらになりますが、桜の美しさは相変わらず一級品です。特にこの付近で良かったのは、川際に降りられる階段が整備されていること。 普段、遊歩道から見下ろしている桜を、今度は水面に近い「下からの視点」で見上げることができます。見上げる桜の枝越しに透ける空と、水面にせり出す花びら。視点が変わるだけで、桜の表情がこれほどまでに豊かになるのかと、改めて五条川の設計の素晴らしさを実感しました。

ヨシヅヤ大口店:広々とした遊歩道でのひととき

さらに進むと、ヨシヅヤ大口店が見えてきました。 ここもまた、地元の方々が集う賑やかなスポットです。駐車場のスペースには露店が出店されており、堀尾跡公園ほどではないものの、多くの人で賑わっていました。

この周辺の大きな魅力は、遊歩道の広さです。 座って休憩できるスペースが点在しており、歩き疲れた足を休めながら、腰を落ち着けてゆっくりと花見を楽しむことができます。家族連れがベンチで談笑したりする姿が印象的で、観光地化されすぎていない「地域の憩いの場」としての温かさが感じられました。


前編の終わりに:五条川が教えてくれたこと

ここまで歩いて約1時間。五条川の桜を一度も見たことがなかった私にとって、今日は「美しい」の連続でした。

ただ桜が並んでいるだけでなく、川との距離、橋の情緒、そして歩きやすく整備された尾北自然歩道。それらすべてが組み合わさって、この唯一無二の景観を作り上げているのだと感じます。桜の時期でなくても、この川沿いを散歩するだけで十分に心満たされるだろうな、と再訪を誓うほどのお気に入りスポットになりました。

さて、旅はここからさらに北東、犬山市の羽黒駅を目指して続いていきます。 ヨシヅヤを過ぎた後の道中も、まだまだ驚きの連続でした。その様子は、次回のブログでお伝えしたいと思います。

来年は、今回訪れることができなかった岩倉方面の五条川もぜひ歩いてみたい……そんな未来の楽しみまで与えてくれる、最高の散策でした。


堀尾跡公園

データ

  • 所在地:〒480-0136 愛知県丹羽郡大口町堀尾跡1丁目50

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