宿場町からボートレース浜名湖へ ― 湖西で味わう歴史と躍動の一日旅 ― ( 静岡県湖西市の旅 : 2025-04-19 )

 

ボートレース浜名湖(静岡県湖西市)

江戸の名残をたどる、静かな朝の散策

静岡県湖西市を訪れた今回の旅。朝、JR新居町駅に降り立ち、まずは駅南側に広がる旧東海道・新居宿を歩いてみることにしました。

この地域は、江戸時代に設けられた関所「新居関跡」があることで知られ、宿場町として多くの旅人でにぎわった歴史を持っています。石垣や門構えの重厚感、かつての通行手形を模した展示などが、当時の旅路の厳しさと、それでも人が行き交う活気を感じさせてくれました。

さらに歩みを進め、「新居宿旅籠紀伊国屋資料館」へ。江戸時代の旅籠(宿屋)をそのまま保存・公開している施設で、木造の梁や急な階段、当時の帳場など、ひとつひとつに歴史の重みが感じられます。目を閉じれば、ここで旅の疲れを癒していた旅人たちの気配が、今もどこかに漂っているようでした。

 


サンマリンブリッジ越しに広がる旅情

新居宿の散策を終え、今度は北側にあるボートレース浜名湖へ向かいます。新幹線の高架をくぐり、住宅街を抜けるとやがて現れるのが「サンマリンブリッジ」。

湖に向かって伸びるこの橋の上からは、思わず足を止めたくなる絶景が広がっていました。

穏やかにきらめく浜名湖の水面。その奥を横切るのは、東海道新幹線。日常ではまず見られない組み合わせに、「これぞ旅」と思わせてくれる眺めです。スマートフォンをポケットにしまい、五感で風景を味わう。そんな贅沢な時間が流れていきます。

橋を渡り、地下通路を抜けると、いよいよボートレース浜名湖の施設へ。外観からすでにその規模に圧倒されましたが、中に入るとさらに驚かされました。

 


豪華な館内と、もちもちの浜松餃子

中に足を踏み入れた瞬間、そこがボートレース場であることを一瞬忘れてしまいそうになるほど。

白を基調とした高い天井、自然光が差し込む広々としたロビー、整然とした空間の美しさ。まるで高級ホテルや美術館、あるいは夢の国のゲートのようでもあります。

これまで蒲郡や常滑のボートレース場にも訪れたことがありますが、浜名湖はそれらを上回るスケールと快適さを感じました。

ボートのエンジン音とともにレースが始まると、風を切るようなスピード感、水しぶきの迫力に圧倒されます。観戦初心者でも十分に楽しめる設計で、非日常のひとときに気持ちが高揚しました。

観戦を終えたあとは、館内の中央スタンド2階にある「ここの食堂」へ。

2024年にオープンしたばかりの新店舗で、注目のメニューは“ご当地グルメ”浜松餃子。

この地域はタマネギと豚肉の生産が盛んで、その地元食材をふんだんに使った餃子は、香ばしい焼き目の中にじゅわっとあふれる甘みと旨味が広がります。皮はもちもちとしていて、しっかりと食べごたえもあり、まさにご当地ならではの味。レース後の高揚した気持ちを、食の満足感で優しく包んでくれるような時間でした。

 


古と現代を一日でめぐる、満ち足りた時間

施設からJR新居町駅へは、屋根付きの直通通路があり、天候を気にせず移動できるのも嬉しいポイント。

駅に戻り、列車に揺られながらこの一日を振り返ってみると、つくづく不思議な旅だったなと思います。

午前中は江戸の時代を肌で感じるような静けさと歴史を体感し、昼ごろからは現代のエンタメと洗練された施設に包まれる。どちらも同じ湖西市というひとつの町の中で起こったこととは思えないほど、対照的で魅力に満ちた体験でした。

なお、旅の帰り道には、少し足をのばして話題の「ららぽーと安城店」にも立ち寄りました。こちらについては、また別の記事で詳しく紹介しておりますので、興味のある方はぜひそちらもご覧ください。

ららぽーと安城:4月18日に開業した次世代ショッピングモールが凄かった! ( 愛知県安城市の旅 : 2025-04-19 )

 

地図・アクセス

〒431-0398 静岡県湖西市新居町中之郷3727−7

 

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