心ほぐれるひととき。油ヶ淵水辺公園(水生花園)/ 花しょうぶ園を訪れて ( 愛知県碧南市の旅 : 2025-03-01 )
油ヶ淵水辺公園(水生花園) / 花しょうぶ園
前回、安城市にある「油ヶ淵水辺公園(自然ふれあい生態園)」を散策した流れで、今回はその続き。油ヶ淵の反対側、碧南市にある「油ヶ淵水辺公園(水生花園)」へと足を運びました。
この公園、少しユニークな特徴があります。それは、ひとつの「油ヶ淵水辺公園」という名前でありながら、安城市側と碧南市側、ふたつの自治体にまたがっており、それぞれに異なる名前と特色を持っているということ。同じ水辺に沿いながらも、異なる個性を楽しめるのは、なんだか不思議で楽しい感覚です。
今回の訪問では、安城市側から碧南市側まで、のんびりと歩いて移動。春の陽射しに包まれながら、約25分ほどの道のりをゆったり歩きました。徐々に景色が変わっていく道中、自然の移ろいを感じながら歩く時間は、それだけで癒しのひととき。
碧南市側の入口に近づくと、まず目に飛び込んできたのは「花しょうぶ園」。ここは、愛知県最大の自然湖沼である油ヶ淵の北岸に位置し、市の花である「花しょうぶ」が咲き誇る場所。なんと、1万8000平方メートルの敷地に、80品種・1万3000株もの花しょうぶが植えられているのだそう。毎年5月下旬から6月中旬にかけて「花しょうぶまつり」が開催され、園内は華やかな紫や白の花々に包まれるとのこと。
残念ながら、今回訪れたのは3月1日。花の季節には少し早く、園内は静かで落ち着いた雰囲気でした。でも、咲き誇る花しょうぶを想像しながら歩くと、それだけで心が浮き立ちます。初夏の頃、ぜひまた訪れてみたいと思いました。
花しょうぶ園を後にし、公園内を西へ進むと、目的地の「水生花園」に到着します。こちらのエリアは、前回訪れた「自然ふれあい生態園」とはまた違った趣がありました。遊具などは見当たらず、代わりに広々とした芝生や、水辺の景色が目を楽しませてくれます。家族連れでにぎわう安城市側に対して、碧南市側はどこか静かで、穏やか。夫婦や友人同士でのんびりとした時間を過ごすにはぴったりの場所です。
園内には、ゆったりとくつろげる屋内休憩所「桃の園休憩所」もあり、そこで一息。ガラス越しに差し込む柔らかな光が心地よく、静けさの中でぼーっと景色を眺めているだけで、日々の喧騒を忘れさせてくれます。
休憩後は、公園の西エリアに広がるハス池の周囲を散策。まだ葉の姿も見えませんでしたが、水面に映る空や木々の様子が美しく、時間がゆっくりと流れているように感じました。季節が進めば、この池にもハスの花が咲くのでしょうか。その頃の姿もぜひ見てみたいものです。
そして、公園の端には油ヶ淵沿いに続く遊歩道。水の気配を感じながら歩くこの道もまた、心がほどけるような心地よさがありました。鳥のさえずり、風の音、水のきらめき。派手さはないけれど、心が満たされていく、そんな穏やかな時間でした。
今回の訪問で、安城市側と碧南市側、ふたつの油ヶ淵水辺公園を歩いてみて、それぞれの魅力をじっくり感じることができました。自然の中でのびのびと遊べる安城市側、そして静けさと落ち着きに満ちた碧南市側。どちらも違って、どちらも素敵。次回は、花しょうぶやハスが咲く季節に、また足を運んでみたいと思います。
日々の疲れをそっと癒してくれる、そんな場所に出会えた旅でした。
花しょうぶ園:(写真)
油ヶ淵水辺公園(水生花園):(写真)
碧南市の旅はまだ続きます。
この後は、隣接する「応仁寺」そして、「哲学たいけん村 無我苑」へ向かうことに。
◆地図
〒447-0083 愛知県碧南市油渕町3丁目