徳川園「錦を纏う 徳川園紅葉祭」ライトアップ夜間開園 ( 名古屋市東区の旅 : 2025-11-22 )
Contents
徳川園(名古屋市東区)
今年もこの季節がやってきました。
11月下旬、名古屋の秋の風物詩ともいえる徳川園の紅葉ライトアップイベント「錦を纏う 徳川園紅葉祭」。
2023年、2024年に続き、今年2025年も訪れることができ、ついに3年連続の来園となりました。毎年足を運ぶたびに表情を変える夜の徳川園。その赤・橙・黄が水面に映り込む景色は、わかっていても息をのむほどの美しさがあります。
通常であれば徳川園の閉園時間は17時30分。陽が沈んで園全体が闇を纏い始める頃には門が閉まってしまいます。しかし「錦を纏う 徳川園紅葉祭」の期間は特別。イベント開催日のみ夜20時まで開園し、園内が幻想的なライトアップに包まれます。今年の夜間ライトアップは 11月21日~24日、11月28日~30日の計7日間。本日はその2日目にあたる 11月22日、まさに見頃へと向かう紅葉の時期に訪れることができました。
17時半、もうすでに夜の帳の中
この日は昼間、愛知県の離島「日間賀島」を訪れていました。海の風に揺られるのんびりとした時間から一転、夕方には名古屋市内へ戻り、徳川園に到着したのはちょうど17時半頃。普段であれば閉園時間ですが、ライトアップ開催中のためすでにたくさんの来園者が入り口付近に集まっていました。
空はすっかり暗く、夜景モードに染まりつつある園内。ライトの光に照らされた木々の輪郭が入口付近からもぼんやり見え、期待感がじわじわ盛り上がってきます。驚いたのは、例年より寒さが和らいでいたこと。夜の徳川園は体温が奪われることが多く、これまで2年連続で凍えるような空気の中で写真を撮っていた思い出があります。しかし今年は手袋もいらないほどの穏やかさで、歩き進めるだけでも心地よい夜でした。
訪れた人の多さに驚き──今年は日本人が中心
昨年・一昨年の印象としては、来園者の半分ほどがアジア系外国人観光客でした。しかし今年はほとんどが日本人。おそらく来園者の9割以上が日本人だったのではないかと思うほど。ただし観光客の減少を感じたかというと、まったく逆で、かなりの混雑ぶり。
カップル、家族連れ、カメラを構える年配の方、学生グループなど客層は実に幅広く、園路のあちこちから感嘆の声が聞こえてきました。
「きれい…」
「写真じゃ写しきれないね」
「来てよかった」
そんな言葉が自然と耳に入ってくるほど、満足感に満ちた雰囲気。
紅葉の紅や橙をただ鑑賞するのではなく、夜間ライトアップの光を組み合わせて演出するからこそ、訪れた人の心に深く刻み込まれるのだとあらためて感じます。
紅葉は少し早めの場所も──それでも美しさに満ちた夜
11月22日の時点では、紅葉の色づきがピークに達しているエリアと、まだ青みが残るエリアが混在していました。
とはいえ、それがむしろ立体感のある風景を作り出していて、色づいた葉とまだ若い緑がライトアップによって混ざり合い、幻想的な色彩のグラデーションに。
庭園中央の大きな池に映り込む紅葉と光の反射は、誰もがしばらく立ち止まって見入ってしまうほど。水鏡となった池の表面は風がなく、ゆらめく光景は絵画のようであり、静寂の中に強い生命感を帯びていました。「あと少しで見頃」という瞬間だからこそ味わえる景色もあり、例年とはまた違う魅力がありました。
ライトアップというのは紅葉の色を照らすだけではなく、訪れる人の感情の温度をゆっくり高めてくれるものなのかもしれません。自然の美しさと人工の照明がぶつかり合うのではなく、調和して寄り添うことで心地よい没入感を作り出してくれる場所。それが、この夜の徳川園でした。
最後に ── 来週末もライトアップは続きます
紅葉祭ライトアップは 来週末11/28~11/30にも開催予定。
まだ訪れていない方は、ぜひこの機会に足を運んでみてください。
見頃の時期に重なる可能性が高く、また今日とは違う表情の紅葉風景が楽しめるはずです。
夜の澄んだ空気、光に照らされる木々の彩り、池に映る幻想的な揺らぎ──
どれか一つだけでなく、すべてが調和してこその徳川園ライトアップ。
今年もこの美しい秋の夜に出会えたことに感謝しつつ、来年もまた訪れたいと思いながら、名残惜しく園を後にしました。
◆地図・アクセス
所在地:愛知県名古屋市東区徳川町1017
アクセス:
JR中央本線、「大曽根」駅下車南出口より徒歩10分。
もしくは、東山線「藤が丘」方面行「栄」駅で名城線「右回り」に乗り換え、「大曽根」駅下車3番出口より徒歩15分。




























