雨上がりの千種公園で、満開のゆりに包まれるひととき ( 名古屋市千種区の旅 : 2025-06-15 )

 

千種公園 ゆり園 (名古屋市千種区)

名古屋市千種区にある「千種公園」は、私が何度も訪れてきた、馴染みのある場所です。

四季折々の自然が楽しめる落ち着いた空間で、気分転換や軽い散歩にぴったりのスポット。

そんな千種公園に、今回は“ゆり園”がほぼ満開を迎えているとの情報を耳にし、久しぶりにカメラを片手に出かけてきました。

私が訪れたのは、朝方に雨が降ったあとの昼前。

空は少しずつ晴れ間を見せ始め、雨上がり特有の澄んだ空気に包まれていました。

地面がしっとりと濡れ、植物たちは水分をたっぷり含んで、どこか生き生きとした表情をしているよう。

そんななか足を踏み入れたゆり園では、思わず言葉を失うような美しい風景が広がっていました。

 

雨上がりの彩り、千種公園のゆりが見せる表情

千種公園の南側にあるゆり園では、白、ピンク、オレンジ、黄色、赤――さまざまな色のゆりがまるで競い合うかのように咲き誇っていました。

整然と植えられた花壇の中で、ひとつひとつの花が堂々とした佇まいで立ち並び、園内は色と香りに包まれています。雨の名残を感じさせる小さな水滴が花びらに光を宿していて、それがまるで宝石のようにきらきらと輝いていました。

園内には、花を撮影する人々や、おしゃべりを楽しみながら散策する家族連れ、ご年配の方々の姿が多く見られました。

みんな思い思いのスタイルで、この特別な季節を楽しんでいる様子が印象的です。カメラのレンズ越しに真剣な表情で花を追う人や、小さな子どもが「赤いのが好き!」と嬉しそうに指を差す姿に、自然と笑みがこぼれます。

 

公園全体が“ゆりの散歩道”に

千種公園のゆりの魅力は、ゆり園だけにとどまりませんでした。

実は公園の北側や周辺の歩道沿い、公共施設の周りなどにもゆりが植えられていて、園内のあちこちで彩り豊かな花々と出会うことができました。

ゆっくりと歩きながら花を眺めていると、どこからともなくふわりと甘い香りが漂ってきて、自然の中にいる心地よさを五感で味わえました。普段なら何気なく通り過ぎてしまう場所が、この時期だけの“花の回廊”のように感じられ、まるで公園全体がひとつの大きな展示空間のように思えてきます。

千種公園のゆり園は、何度も訪れてきた場所でありながら、新しい感動を与えてくれる場所でもあります。特に今回のような雨上がりの静けさと、瑞々しい花々の姿は、時間が止まったかのような幻想的な空間を作り出していました。

今回の旅は、ただの「花見」ではなく、自然が見せてくれる一瞬の美しさと、それを共有する人々の温かさに触れる時間でもありました。

 

◆地図

〒464-0071 愛知県名古屋市千種区若水1丁目1

 

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