【竹生島】琵琶湖に浮かぶ神の住む島へ。長浜港からの快適な船旅と歴史ロマンを巡る旅(第3回・完結編) ( 滋賀県長浜市の旅 : 2026-04-25 )
Contents
竹生島(滋賀県米原市)
はじめに
前回のブログでは、約165段の険しい「祈りの階段」をのぼりきり、不動明王像に迎えられながら宝厳寺の本堂へ参拝、正式に境内最高所に建つ美しい三重塔や至高の宝物殿を巡った様子をお届けしました。
【竹生島】神の住む島へ。約165段の「祈りの階段」を登り、日本三大弁才天を祀る宝厳寺の本堂と頂の三重塔へ(第2回) ( 滋賀県長浜市の旅 : 2026-04-25 )
三重塔から美しい景色を眺めながら、お気に入りの下りの石段をゆっくりと降りていくと、竹生島を代表する見事な建築群が次々と姿を現します。ここからは、歴史と信仰、長年紡がれてきた島ならではの特別な時間が始まりました。今回は竹生島紀行の締めくくりとして、国宝の唐門から都久夫須麻神社での「かわらけ投げ」まで、感動に満ちた完結編をお届けします。
桃山文化の極み。絢爛豪華な国宝「唐門」の圧倒的な存在感
石段を降りきった先で、まず目の前に現れるのは、国宝の「唐門(からもん)」です。
この唐門は、桃山文化を象徴する豪華絢爛な建築物です。建物全体に黒漆が塗られており、要所を飾る金色の金具装飾や、精巧に施された鮮やかな彫刻が目を引きます。豊臣秀吉ゆかりの建物として知られ、もともとは大坂城(大阪城)の極楽橋に関連する遺構とも伝えられているものです。
歴史の教科書で見た戦国時代の世界が、そのまま目の前に現れたかのような圧倒的な存在感でした。新緑に囲まれた竹生島の中で、ひときわ華やかな姿を見せる唐門は、私だけでなく多くの訪れる人の足を自然と止めてしまいます。当時の素晴らしい職人技に思いを馳せながら、しばらくの間その美しさに見惚れてしまいました。
観音堂の静寂とおびんずる様への祈り
国宝の唐門をくぐり、その正面に佇む「おびんずる様(賓頭盧尊者・びんずるそんじゃ)」に参拝しました。おびんずる様は、自分の体の悪い部分と同じ場所を撫でると身を護っていただけると信仰されています。私も自分の悪い部分と同じ場所をなでさせてもらい、通路に沿って奥にある観音堂へ進みます。
観音堂は、西国三十三所観音霊場第三十番札所として、多くの参拝者が訪れる竹生島信仰の中心です。堂内には御本尊の千手観音菩薩が祀られており、古くから航海安全や開運、厄除けの祈りが捧げられてきました。
堂内に漂う静寂な空気の中に身を置いていると、琵琶湖の湖上に浮かぶ聖地として千年以上信仰を集めてきた歴史の重みを感じます。外の賑わいとは異なる落ち着いた時間が流れ、自然と心も穏やかになっていきました。
船の記憶を宿す不思議な回廊「舟廊下」を歩く
観音堂から先へ進むと、竹生島を代表する景観の一つである「舟廊下(ふなろうか)」へ至ります。
斜面に沿って建てられた細長い回廊は、その姿が船を逆さにしたように見えることから「舟廊下」と呼ばれています。豊臣秀吉の御座船の一部を利用して建てられたとも伝えられ、国の重要文化財に指定されている歴史的な建物です。
回廊の窓からは青く広がる琵琶湖が見え隠れし、歩を進めるたびに景色が変化します。歴史の重みを肌で感じる、非常にすばらしい舟廊下でした。
都久夫須麻神社と竜神拝所から望む圧巻の琵琶湖
舟廊下を抜けると、琵琶湖に突き出すように建つ「都久夫須麻神社(つくぶすまじんじゃ)」へ到着します。御祭神は市杵島姫命で、日本三大弁才天の一つとして広く知られている神社です。
神社前にある竜神拝所(八大龍王拝所)から見渡す琵琶湖は圧巻でした。眼下にある宮崎鳥居、そして遠く霞む湖岸はまるで海のような広がりを見せています。ちょうど観光船が通り過ぎていく様子も目にすることができました。
湖上を吹き抜ける風も心地よく、この旅でもっとも美しい光景でした。しばらくその場に佇んで、いつまでも景色を眺めていたくなる場所です。
願いを乗せて空を舞う。伝統の「かわらけ投げ」に挑戦
そして旅の締めくくりは、都久夫須麻神社名物の「かわらけ投げ」です。 竹生島の「かわらけ投げ」に用意される素焼きの皿(かわらけ)には、それぞれ意味と投げる順番があります。
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1枚目:自分の名前を書く(先に投げる)
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2枚目:願い事を書く(次に投げる)
私もこの伝統的な体験に挑戦しました。 まず1枚目のかわらけに自分の名前を書き、2枚目には健康を願う言葉を書きました。そして、龍神が鎮まると伝わる湖へ向かい、2枚のかわらけを順番に投げます。
狙うのは、はるか先に見える宮崎鳥居です。思っていた以上に距離があり、さらに湖上から吹く風が行く手を左右するためコントロールが難しいものでした。
1枚目は惜しくも鳥居には届きませんでしたが、2枚目は願いを乗せるようにふわりと風に乗り、朱色の鳥居の中央を見事にくぐり抜けました。その瞬間は、思わず顔がほころびました。 2枚目の願いである健康は、きっと届いて叶うことと思います。
目の前に青く輝く琵琶湖、背後には千年以上の歴史を刻んできた神社と寺院、そして願いを託したかわらけが鳥居を越えていく光景。竹生島という聖地で過ごした時間の最後にふさわしい、心に残るひとときでした。
島の温もりと旅の終わりに
境内では、神社で飼われているわんちゃんたちの姿にも大変癒されました。
歴史を学び、文化に触れ、美しい景色を眺める。それだけでなく、自ら願いを託してその行方を見守る体験ができることこそが、竹生島ならではの大きな魅力だと感じながら島を後にしました。
またぜひ訪れたい、大好きな島です。全3回にわたる竹生島編をお読みいただき、ありがとうございました。
地図:竹生島 都久夫須麻神社
〒526-0124 滋賀県長浜市早崎町1665

















































