東海中学校・高等学校「サタデープログラム」:鹿取茂雄さんが語る「寝られないほど面白い道路の世界」 (名古屋市東区 : 2026-06-27)
東海中学校・高等学校「サタデープログラム」(名古屋市東区)
二つの台風が日本列島に接近していて、お天気がとっても心配な中、私がワクワクしながら足を運んだのは、名古屋市東区にある東海高等学校・中学校です。目的は、同校が主催する「サタデープログラム(土曜市民公開講座)」の、とある魅力的な講座に参加するためです。
東海高等学校・中学校の「サタデープログラム」は、全国でも本当に珍しい、生徒の皆さんが主体となって企画・運営を担当する市民公開講座なんです。単なる学校行事の枠を超えて、地域に開かれた本格的な知的イベントとして知られていて、毎回およそ5,000人から6,000人もの来場者が集まるそうですよ。このプログラム最大の魅力は、運営の中心が先生ではなく「生徒実行委員会」であること。生徒の皆さんの高い志とパワーが、この大きなイベントを動かしているんですね!
今回私が参加したのは、朝9時から開催される講座番号28「寝られないほど面白い道路の世界」。講師を務めるのは、酷道マニアとして有名な鹿取茂雄さんです。
普段の私は、旅番組を除けばほとんどテレビを見ない生活を送っています。でも、そんな私が毎週楽しみにしている唯一無二のお気に入り番組が、CBCテレビで深夜に放送されている「道との遭遇」なんです!この番組に登場する道マニアの方々が、酷道、険道、旧道、未成道、廃道といった、普段は光の当たらない「道」の歴史や魅力を熱く紹介してくれる姿が、私はたまらなく大好きなんです。
特に、今回登壇される鹿取茂雄さんと、同じく番組でおなじみの石井あつこさんのお二人が大好きで。鹿取さんは豊富な知識はもちろん、素晴らしい探索力と行動力、そして何より気さくで温かいお人柄が魅力的ですよね。一方の石井さんは、知性あふれる語彙力と、猪突猛進とも言える圧倒的な行動力、そして探究力と執念が本当に素晴らしいんです。画面越しにいつも楽しませてもらっているテレビの中の鹿取さんに、直接お会いできる貴重な機会ということもあって、今回の参加を決めました。
ふと考えてみると、テレビに出演している有名人に直接会いに行くなんて、私にとっては本当に珍しいことです。記憶をシンクロさせてみると……かつてCBCテレビの「ノブナガ」の「ごはんリレー」で大人気だった小泉エリさんのイベントを見に、CBCホールへ行って以来のことかもしれません(笑)。なんだかすごく懐かしい思い出が頭をよぎりました。ワッキーさん元気かなぁ。
そんな高揚感を胸に、朝9時からの講義に遅れないよう、当日は早起きをして出発!普段の土曜日の朝といえば、「朝だ!生です旅サラダ」をのんびり見て、大仁田美咲アナウンサーの見事な食べっぷりや飲みっぷりを眺めて過ごすのが私の定番のルーティンになっています。でも、この日ばかりはそんな余裕もなくて、すぐに家を出ました。
幸いなことに道に迷うこともなく、とってもスムーズに会場へ到着しました。開演の30分ほど前に現地に着いたのですが、入場までは10分ほど待つことになりました。ただ、待機場所が屋根付きの通路だったので、雨が降りしきる中でも濡れずに済んで本当に助かりました。朝の早い時間から、たくさんの学生さんたちが一生懸命に準備や案内に携わっている姿が目に入り、彼らの頑張りに心から感謝の気持ちが湧いてきました。
生徒さんたちの案内を聞いていると、こちらの学校では食堂のことを「じきどう」と呼ぶそうなんです。「じきどうで行われる鹿取さんの講座の方は、左に並んでください」と生徒さんが大声で案内してくれていたのですが、馴染みがない呼び方だったので、それが自分の受ける講座の列だとはすぐに理解できませんでした(笑)。こういうときは、列の最後尾に講義室名、講師名、そして講座番号が書かれたスケッチブックくらいの大きめのプラカードを持っていただけると、来場者が混乱せず、もっとスムーズに整列できるのではないかな、とも思いましたね。
案内されて会場の中へ入ると、なんと登壇席のすぐ隣に設けられた物販スペースに、早くも鹿取茂雄さんご本人の姿がありました。私はさっそく、鹿取さんも著者の一人になっている書籍『日本の仰天道路』を購入させていただきました。
本の内容にものすごく興味があったのはもちろんですが、本日これほど楽しい講義を無料で提供してくださる鹿取さんに対して、何か少しでも応援の気持ちを形にできたらいいな、という思いもありました。もちろん、共著者である松村真人さんの応援にもなりますよね(苦笑)。
また、会場には「道との遭遇」で鹿取さんと一緒に活躍されている片山俊宏さんの姿も見かけました!片山さんは講座の準備などで忙しそうにされていたので、進行のお邪魔になってはいけないとお話しすることは遠慮したのですが、テレビで見ている憧れのお二人を同時に目の当たりにできて、それだけでとっても嬉しかったです!
そしていよいよ、1時間半にわたる充実の講座「寝られないほど面白い道路の世界」がスタートしました!この素敵な講座名は、実行委員会の生徒さんが考えて付けてくれたそうですよ。
講義の内容は、丁寧な自己紹介から始まりました。続いて、鹿取さんならではの「道の楽しみ方」が紹介されます。それは、現地に行って何か「違和感」を見つけ、なぜそうなったのかという理由や歴史を徹底的に調べ、考察すること。このプロセスをわかりやすく解説するために、名古屋市の中心部を走る「基幹バスレーン」の独特な道路標識などを例に挙げて、たくさんの写真を交えながらおもしろおかしく紹介してくれました。身近な話題から一気に道路の深い世界に引き込まれていきます!
特に中盤でお話しされていた、国道157号に関するエピソードは強烈な印象として残っています。国道157号は、岐阜県岐阜市と石川県金沢市を結ぶ、全長約220kmの路線です。
鹿取さんがまだ自動車運転免許を取得したばかりの若かりし頃、「交通量が少ない山道なら、初心者でも安心して運転できるだろう。しかも『国道』なのだから、きっと広くて綺麗な道のはずだ」と考えて、記念すべき初めてのドライブコースにこの国道157号を選んだのだそうです。
ところが、車を進めるにつれて状況は一変します。いつの間にかセンターラインは綺麗に消え去り、道幅は車1台が通るのがやっとの狭さに……。当時は言葉を失うほどの凄まじい恐怖を味わったそうです。
スライドに映し出された、あまりにも有名な「危険 落ちたら死ぬ!!」という看板の文字と、まだ小さかった我が子を抱いてその前に立っている鹿取さんの写真が登場した瞬間には、会場全体と一緒に私も大爆笑してしまいました!(笑)
講座の後半では、テレビ番組「道との遭遇」で実際に取り上げられた個性豊かな道路の特集が組まれました。岡山県岡山市にある、かつての水門がそのまま生活道路や街の基盤へと溶け込んだ風景や、三重県いなべ市に存在する不思議なロータリー交差点などが紹介されました。鹿取さん自身が初めてその地を訪れたときのリアルな驚きや、後に番組のロケで再び訪問したときの裏話、制作のエピソードなどが次々と明かされます。何より、現地の地元の方々に片っ端から聞き込みを重ねて、泥臭く理由や歴史を紐解いていったエピソードが、軽妙なトークで楽しく紹介されていきました。
単に番組を見ているだけでは決して知ることができない、地域の人々との心温まる交流や裏話を知ることができて、終始ワクワクしながら熱心に耳を傾けることができました。
気づけば、1時間半という時間が本当にあっという間に過ぎ去っていました。これほど時間を短く感じられたのは、本当に久しぶりのことです。素晴らしいトークと構成に、ただただ引き込まれっぱなしでした。今後もまた、こうした道マニアの方々によるユニークな講座が企画されるのであれば、ぜひぜひ参加してみたいですね。
充実した講義が終わった後、私は少しの間、東海高等学校・中学校の校舎内を散策してみることにしました。敷地内に足を踏み入れてみると、その校舎の規模は驚くほど広大で、ただただびっくりしてしまいました。日常生活の中で、他校の、それも歴史ある私立学校の内部をじっくり見学できる機会なんてめったにないですよね。自分自身の遥か昔の学生時代を懐かしく思い起こしながら、新鮮な気持ちで空間そのものを楽しむことができました。
知的好奇心を刺激する最高の講座を提供してくださった鹿取茂雄さん、そして陰ながら見事なサポートをこなされていた片山俊宏さん。そして何よりも、この素晴らしい出会いの場をゼロから企画し、見事に運営をやり遂げてくれた東海高等学校・中学校サタデープログラム実行委員会の皆さん。雨が降る中、早朝からの準備と心のこもったおもてなしを、本当にありがとうございました!
地図:東海中学校・高等学校
〒461-0003 愛知県名古屋市東区筒井1丁目2−35







