桑名宗社の巨大な楼門と視界を埋め尽くす圧巻の提灯参道 (三重県桑名市の旅 : 2026-04-05)
Contents
桑名宗社(春日神社)・桑名駅(三重県桑名市)
前回の訪問である2025年11月15日に、気がつけば2万歩を超えるほど歩き回って以来、実に半年ぶりとなる2026年4月5日に桑名市へと足を運びました。
今回の旅の目的は、九華公園にてさくらまつりが行われているということで、美しい春の情景をのんびりと堪能するためです。今回の記事では、桑名駅前から目的地の九華公園に向かう途中に立ち寄った、歴史深い「桑名宗社(春日神社)」までの道中の様子と、静かな感動に満ちた境内の魅力をお伝えします。
なお、華やかな九華公園さくらまつりの本番の様子については、次回のブログにてたっぷりとお伝えする予定ですので、まずはそこに至るまでの風情ある街歩きのプロローグをお楽しみください。
変化と名残が交錯する桑名駅前
近鉄の桑名駅に降り立ち、まずは懐かしい気持ちで駅前の景色を眺めました。
桑名を訪れるたびに行われていた駅前の再開発工事は、以前に比べるとずいぶんとおさまったものの、いまだに解体されない桑栄ビルが堂々と立ち尽くしている姿はあいかわらずで、どこか時間が止まったかのような不思議な安心感を覚えます。
ただ、客観的に見るとちょっと駅前に無駄なスペースが多く、まだまだ都市としての開発途上といったところでしょうか。周辺には地元の生活者や観光客が多く行き交って活気があるわりには、駅近で食べるところや、楽しめるスポットが少ない印象があり、観光の拠点としても、もう少し賑わいや利便性があれば素晴らしいのに、なんとかしてほしいところだと感じてしまいます。
思い出の商店街を抜けて八間通りを東へ
そんな駅前を出発し、駅前の商店街沿いを抜けたあと、八間通りに沿って、まっすぐ東に進めば、迷うことなく九華公園に向かうことができます。
その道のりの途中には、私にとって非常に思い出深い「くわな寺町通り商店街」が現れます。ここは子供の頃に両親によく連れて行ってもらい、桑名名物のはまぐりを食べた記憶が鮮明に残っている場所で、通りかかるだけでも当時の温かい思い出がよみがえり、自然と笑みがこぼれます。
そんな情緒ある商店街を通り過ぎ、そこからさらに東に進むと、いよいよ威厳ある佇まいの桑名宗社が現れます。
二つの神社が合祀された桑名最古の古社
桑名の総鎮守である桑名宗社は、地元では「春日さん」の愛称で広く親しまれており、今も人々の暮らしの中に息づいています。
この神社の最大の特徴は、「桑名神社」と「中臣神社」という二つの神社を合わせた総称であることです。私も実際に訪れて、社殿の前に立ち神社名を確認したところ、拝殿や本殿がそれぞれ二つずつ並んで建てられており、最初はどちらからお参りすればよいのかと少し困惑してしまいました。
この桑名宗社は、約1900年の歴史を持つ桑名最古の神社でもあります。社伝によると、その創建は景行天皇の時代にまで遡ると伝わっており、平安時代の古い記録にもその名が記載されたほどの由緒正しき古社です。
また、桑名宗社といえば、毎年8月に開催される伝統的な「石取祭(いしどりまつり)」が全国的にも有名です。日本一やかましい祭りとも呼ばれ、数十台の祭車が合(かね)や太鼓を打ち鳴らしながら町中を巡行します。その迫力は圧巻で、夜の桑名の街が祭り一色に染まります。今回は静かな参拝となりましたが、夏の夜に響き渡る圧倒的な熱量を想像すると、歴史の奥深さが胸に迫ります。
なぜ「春日さん」と呼ばれるのか?その由来
では、なぜ「桑名宗社」が「春日神社」とも呼ばれているのでしょうか。その理由は鎌倉時代にあります。
1296年、奈良の有名な春日大社から神様をこの地にお迎えしたことがきっかけです。このとき、二つの神社のうちの「中臣神社」に春日大社の神様が加わったため、人々は親しみを込めて「春日さん」と呼ぶようになりました。
特にこの神様は厄除けの力が強いと評判になり、「春日さんへお参りに行こう」という言葉が地域に広く定着していきました。そうして長い年月をかけて人々の信仰を集めた結果、最終的には神社全体が「春日神社」という名前で親しまれるようになったそうです。
また、桑名は歴史ファンにはよく知られた名刀「村正」の故郷としても有名です。境内には「村正ミュージアム眺憩楼」があり、村正に関する貴重な資料や展示を通じて、桑名が誇る刀剣文化に深く触れることができます。
息をのむ楼門と圧巻の提灯参道
実は、今回の散策では別のルートから境内へ入ったのですが、桑名宗社を満粋(まんすい)するのであれば、ぜひ九華公園側にある中橋から、歴史を感じさせる見事な青銅鳥居越しに境内へと訪れるルートを強くおすすめします。
このルートを選び、一歩足を踏み入れた瞬間に広がる景観は、まさに息をのむほどの美しさです。威厳に満ちた青銅鳥居の向こうに、堂々たる存在感を放つ巨大な楼門が重なるようにして姿を現すのですが、その完璧な構えと重厚な美しさには誰もが瞬時に心を奪われ、圧倒されてしまうはずです。
さらに深い感動が待っているのは、その楼門をくぐり抜けてからです。神様が祀られている拝殿・本殿へとまっすぐに伸びる参道の両側を眺めると、そこには数え切れないほどのたくさんの提灯が、どこまでも整然と、美しく並び連なっています。
その視界を埋め尽くさんばかりの壮観な光景は、まさに圧巻の一言。その場に立つだけで、背筋がすっと伸びるような神聖で格式高い空気が肌から伝わり、言葉を失うほどの厳かな感動が胸いっぱいに広がります。これほど見事で、和の美意識が凝縮された参道風景には、そう滅多に出会えるものではありません。この鳥居から楼門、 陰を落とす美しい提灯の参道へと続く一連のドラマチックな空間美は、桑名宗社を訪れたなら絶対に体感してほしい、至高のおすすめスポットです。
中橋を渡り、いよいよ九華公園へ
では、見どころ満載の境内を抜け、中橋を渡り、いよいよ目的地の九華公園へと向かいます。
満開の桜が待つ九華公園さくらまつりの様子は、次のブログにて詳しくお伝えします。どうぞ次回の更新も楽しみにお待ちください。
住所 / 地図
〒511-0023 三重県桑名市本町46





















