春日井市・ふれあい緑道散策旅!ハニワ道から水辺のオアシス落合公園へ【後編】 (愛知県春日井市の旅 : 2026-05-23)

 

 

落合公園(愛知県春日井市)

はじめに:歴史をたどる道から、旅の終着点へ

梅雨前特有の爽やかな風が吹き抜ける5月23日。朝宮公園からスタートし、三ツ又ふれあい公園を経て歩みを進めてきた春日井市の「ふれあい緑道」を巡る旅も、いよいよ終盤を迎えます。今回のブログは後編として、三ツ又ふれあい公園から再びふれあい緑道を東へと進み、今回で3度目の訪問となる最終目的地、落合公園へと向かった散策の様子を詳しくご紹介していきたいと思います。

春日井市・ふれあい緑道散策旅!朝宮公園から三ツ又ふれあい公園を巡る新緑の道【前編】 (愛知県春日井市の旅 : 2026-05-23)

前編で歩いてきた豊かな自然の道は、ここからさらに興味深い表情を見せてくれることになります。歩き慣れたはずの目的地へ向かうプロセスそのものが、ルートを変えるだけでこれほど新鮮で驚きに満ちた体験になるのかと、歩きながら深く実感させられる旅となりました。それでは、古代のロマンが漂う緑道の散策から旅を再開していきましょう。

古代のロマンと現代が交差する「ハニワ道」の発見

三ツ又ふれあい公園をあとにし、再びふれあい緑道を東へと歩いていると、それまでの新緑の景色の中に、少し不思議な光景が溶け込んでいることに気づきました。散策道の脇に、人物や動物の形をしたたくさんのハニワがずらりと並んでいるのです。ここは、この地域に残る古墳時代の豊かな歴史を今に伝える、通称「ハニワ道」と呼ばれるエリアです。

気になって帰ってから調べてみたところ、今から約1500年前、現在の春日井市東山町周辺にあった「下原古窯跡群」では、日常使われていた須恵器とともに、多くの埴輪が盛んに焼かれていたそうです。そこで作られた埴輪たちは、春日井市味美にある味美二子山古墳などへと運ばれ、巨大な古墳の周囲を厳かに彩るために並べられたと考えられています。当時は、現在の生地川や八田川といった地域の水路を巧みに利用して、重い埴輪を舟などで運搬していたと推測されており、まさにいま歩いているふれあい緑道周辺は、古代の埴輪運搬ルートを現代に想像させる特別な場所なのだと深く納得しました。

もちろん、現在この緑道に並んでいるハニワたちは、1500年前の本物ではありません。春日井市では平成3年度(1991年度)から「ハニワまつり」が毎年開催されており、市民の手によって古代の埴輪をモデルにした制作活動が行われています。そうして市民が作り上げ、丁寧に野焼きされた温かみのあるハニワたちが、この緑道沿いに設置されているのです。

そのため、緑道を一歩進むごとに、一体ごとに表情もポーズもまったく異なるユニークなハニワたちと出会うことができます。何気ない日常の散策路に見えて、実は古代の壮大な歴史と現代の熱心な市民活動が見事に重なり合っている、春日井市ならではの素晴らしい歴史散策路だと感じ入りました。

日本の都市公園100選にも選ばれた水辺のオアシス「落合公園」

ユニークな埴輪たちとの楽しい出会いを抜けてさらに歩を進めると、視界が一気に開け、いよいよ今回の最終目的地である落合公園へと到着しました。

春日井市の中北部に広がる落合公園は、約24.9haという圧倒的な広さを誇る総合公園です。園内の中心には広大な池が美しく横たわっており、その周囲をぐるりと取り囲むようにして遊歩道が整備されています。敷地内には風情ある日本庭園や池に浮かぶ中の島、のびのびと過ごせる大芝生広場、子どもたちに人気の遊具広場などが点在しており、水辺の潤いと豊かな緑が一体となった開放的な景観が最大の魅力です。この日も、心地よい初夏の空気の中で散歩やジョギングを思い思いに楽しむ地元の多くの人々の姿が見られました。

この落合公園の歴史を語るうえで外せない大きな節目が、平成元年(1989年)7月の「日本の都市公園100選」への選定です。緑と水が見事に調和した美しい景観を持つ公園として全国的にも高く評価され、名実ともに春日井市を代表する名園となりました。最初の開園から40年以上が経過した現在でも、その美しさは色褪せることなく、市民の最高の憩いの場として大切に親しまれ続けています。

水辺のユーモラスな光景と、まさかの野生動物との遭遇

園内の大きな池のほとりを歩いていると、のんびりと釣りを楽しむ人々の姿が目に入ります。この池では釣りが許可されているエリアがあり、今回訪れたときにも、池のすぐそばには何人もの釣り人が静かに竿をのぞかせて並んでいました。

ふとそんな釣り人たちの足元に目をやると、驚いたことに、釣り人と釣り人のちょうど真ん中の特等席に、真っ白なサギが一羽、ちょこんと佇んでいました。人間が真剣に魚を狙っているすぐそばで、そのサギもまた、微動だにせずじっと水面を見つめています。釣り人たちにすっかり囲まれ、人馴れしているのか逃げる様子もまったくなく、まるで自分も釣り仲間の一員であるかのように澄ました顔で佇む姿が何ともユーモラスです。落合公園ならではの、人間と自然が調和した微笑ましい水辺の光景に出会うことができ、心が和みました。

しかし、驚きはそれだけでは終わりませんでした。さらに園内の奥へと歩を進めていると、「ヌートリア出没注意!」と書かれた看板が目に留まりました。

いくら自然が豊かとはいえ、まさか本当にそんな野生動物に突然出会うわけはないだろうと半信半疑で歩いていたのですが、その看板を通り過ぎてすぐのエリアを歩いていたときです。

突然、すぐ脇の草むらからガサガサという大きな音が聞こえてきました。ハッとして足を止め、気になってその音のする方向をそっとのぞき込んでみると、なんとそこには本物のヌートリアの姿がありました!

丸みを帯びた独特の顔つきと、つぶらで小さな目がどこか愛らしく、予想だにしなかった本物との対面に思わず息をのんで見入ってしまいました。

見た目は非常に愛らしい姿をしてはいますが、あくまで野生動物です。こちらから不用意に近づいたり刺激したりすることは避け、少し離れた場所から静かにその姿を眺めたあと、すみやかにその場を離れることにしました。まさか注意看板を見た直後のタイミングで目の前に遭遇するとは思ってもみなかったため、今回の散策の旅の中でも特に強烈で印象に残るエキサイティングな出来事となりました。

シンボル「フォリー・水の塔」からの圧巻の大パノラマ

正式な公園のシンボルとして君臨しているのが「フォリー・水の塔」です。高さ約21mという独特なデザインを持つ美しい塔で、園内のどこを歩いていてもその存在感がひきわ目を引きます。今回は実際にこの塔の上まで上り、高所からの景色をじっくりと楽しむことにしました。

階段を上がり、塔の上から遮るもののない景色を見下ろすと、先ほどまで自分が歩いてきた落合公園の広大な敷地が一望のもとに広がります。大きな池を中央に据え、生き生きとした新緑の緑に覆われた園内を見下ろす景色は、地上から眺めていたときとはまったく異なる壮大なスケール感があり、その美しさにしばらく圧倒されてしまいました。

そして、さらに遠くの地平線へと目を向けてみると、遥か先にある名古屋駅周辺の高層ビル群のシルエットまでくっきりと確認することができました。春日井市の緑豊かな公園から、遠く離れた名古屋の都心の大パノラマまで見渡せるとは事前に想像していなかっただけに、期待以上の素晴らしい眺望に思わず胸がうれしさでいっぱいになりました。

おわりに:新たな体験が重なり、より深まった公園の魅力

朝宮公園を出発して八田川沿いのふれあい緑道をのんびりと歩き、三ツ又ふれあい公園を経て、最後にたどり着いた今回の落合公園。

私にとってこの歩行ルート自体が初めての挑戦的な道のりであり、これまで何度か訪れたことのある落合公園に向かう過程そのものが、非常に新鮮で贅沢な体験となりました。特に、川沿いに伸びる緑道のひっそりとした静けさや、三ツ又ふれあい公園ののどかで開放的な雰囲気を体感してからこの地に到着したことで、落合公園が持つ圧倒的な広がりや、豊かに広がる水辺の景観の素晴らしさが、これまで以上にダイレクトに、そしてより一層印象深く心に響きました。

長い道のりを歩ききったその先に目の前に広がった大きな池と輝く緑の風景は、やはり今回の旅の終着点としてこれ以上ないほどふさわしい最高のご褒美でした。

のんびりとした散歩、穏やかな釣り風景、サギの野鳥観察、あるいは思いがけないヌートリアとのドキドキする出会いや、水の塔の上から望んだ見事な眺望――。これまでに積み重ねてきた過去の楽しい記憶に加えて、今回の新しいアプローチでの道のりの体験が美しく重なったことで、落合公園が持つ多面的な魅力を改めて深く、新鮮に味わい尽くすことができた最高の散策旅となりました。

地図・アクセス

〒486-0817 愛知県春日井市東野町字落合池1

 

 

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