電気文化会館「オーロラと森のものがたり展 ~ヒュッゲと童話がおしえてくれたもの~」展:真夏の名古屋で巡る北欧の世界(名古屋市中区の旅 : 2026-08-08)
電気文化会館(名古屋市中区)
8月の連日続く激しい猛暑。太陽が容赦なく照りつける名古屋の街を歩いていると、誰もが「どこか涼しい場所へ逃げ込みたい」と願ってしまうのではないでしょうか。
そんな夏の真っ只中、2026年8月8日に私が足を運んだのは、名古屋・伏見にある電気文化会館で開催中の「オーロラと森のものがたり展 ~ヒュッゲと童話がおしえてくれたもの~」です。
会場に一歩足を踏み入れると、そこには外の酷暑を完全に忘れさせてくれるような、幻想的で心地よい北欧の世界が広がっていました。今回は、展示の魅力や見どころをたっぷりとご紹介します。
栄・伏見周辺に広がる「北欧」の風
実は現在、名古屋の栄や伏見を中心としたエリアでは、北欧をテーマにした注目の展覧会がなんと3件も同時期に開催されています。
・愛知県美術館:「スウェーデン絵画 北欧の光、日常のかがやき」
・電気文化会館:「オーロラと森のものがたり展 ~ヒュッゲと童話がおしえてくれたもの~」
・名古屋市美術館:「スウェーデン・テキスタイル 暮らしと自然に息づく北欧デザイン」
連日の猛暑もあってか、街全体がどこか涼やかで豊かな北欧の風土や暮らしを求めているのかもしれません。
それぞれの展覧会には明確な特徴があります。「スウェーデン絵画展」が静寂と光を描いた絵画芸術の世界であり、「スウェーデン・テキスタイル展」が暮らしを彩るファッションやデザインの世界であるのに対して、今回私が訪れた「オーロラと森のものがたり展」は、光・映像・音・香り・空間演出を駆使して、北欧の自然や暮らしそのものを全身で体感できる参加型の展覧会です。
会場となっているのは、電気文化会館の5階に位置するイベントホール、東ギャラリー、西ギャラリーの広大なスペース。開催期間は2026年7月11日から8月30日までとなっており、夏休みのお出かけスポットとしても絶好のタイミングです。写真撮影に関しても、許可されたエリアでは自由に行うことができるため、私も拙いスマホカメラを手に、その美しさを記録しながら巡ってきました。
愛知県美術館「スウェーデン絵画 北欧の光、日常のかがやき」展:真夏に出会った北欧の光と、知られざる栄の絶景(名古屋市中区の旅 : 2026-08-07)
どこか懐かしく温かい展示空間
電気文化会館といえば、館内に体験型施設「でんきの科学館」があることでも知られており、夏休みという季節柄もあって会場周辺は多くの家族連れで賑わっていました。
展示全体を通して感じられたのは、良い意味での手作り感と温もりです。子供たちが退屈せずに楽しめる工夫が随所に散りばめられており、小さなかわいらしい椅子があちこちに配置されていたりと、細やかな心遣いが光っていました。
後述するメインエリアの「オーロラ・イマーシブシアター」の圧倒的なスケール感を除けば、会場全体に漂うアットホームな雰囲気は、どこか非常に完成度の高い学校の文化祭を訪れたかのような、親しみやすくワクワクする感覚を覚えさせてくれます。
圧巻のメインエリア「オーロラ・イマーシブシアター」
この展覧会において、間違いなく最大のハイライトと言えるのが、イベントホール全体を使用したメインエリア「オーロラ・イマーシブシアター」です。
大きな空間そのものをダイナミックに活用し、まるで自分自身が北欧の豊かな大自然と、夜空に舞うオーロラの世界へそのまま飛び込んだかのような感覚を味わえる没入型演出が施されています。
シアター内では、春、夏、秋、冬と北欧の四季が移り変わっていく様子が美しく描かれます。そして物語の締めくくりとして、冬の澄み渡った夜空に神秘的なオーロラがゆっくりと姿を現します。
北欧の四季というテーマではありますが、春の場面には満開の桜のような情景が広がり、秋の場面には色鮮やかな紅葉が鮮やかに描かれるなど、どこか日本の四季の美しさも融合されたような、親しみやすく親密な映像美を感じ取ることができました。
さらに素晴らしいのは映像だけでなく、耳を包み込む音楽や繊細な照明効果が見事に連動している点です。五感全体を刺激する演出によって空間全体がダイナミックに生き生きと表現されており、非常に強い臨場感に包まれました。
例えるなら、あの「なばなの里」の広大なイルミネーションの世界を、ぎゅっと1つの室内に凝縮して閉じ込めたかのような密度と濃さです。まさに圧巻の一言で、このシアターを体験するだけでも会場へ足を運んだ価値が十分にありました。
大人の心も魅了するフォトジェニックな空間と童話の世界
メインシアターの他にも、見どころは盛りだくさんです。
例えば「クリスタルアイスルーム」や「ランタンの森」といったエリアは、幻想的な光の演出が実に美しく、上手く撮影すればSNS映え間違いなしのフォトスポットとなっています。ここでは子供だけでなく、多くの大人たちが熱心にカメラやスマートフォンを向け、思い思いの写真を撮影していました。
また、北欧といえば魅力的な童話の文化も見逃せません。「童話の森」エリアでは、昔ながらの童話が動く映像作品として上映されており、私もじっくりと観覧してきました。
スクリーンで上映されていたのはアンデルセンの有名なお話「みにくいあひるの子」です。考えてみれば、この物語を最初から最後までしっかりと鑑賞したのは小学校の授業以来のことでした。大人になってから改めて触れる童話の世界は、幼い頃とはまた違った気づきや深い味わいがあり、心がじんわりと温かくなるような静かな感動を覚えました。
誰もが楽しめる北欧の「ヒュッゲ」を求めて
副題にある「ヒュッゲ(Hygge)」とは、デンマーク語で「居心地が良い時間や空間」「ホッとする心の安らぎ」を意味する言葉です。
まさに今回の展覧会は、厳しい夏の暑さから逃れ、涼やかな光と音の中で心がじんわりと癒やされるような、至福のヒュッゲを体感できる素晴らしい空間でした。
家族連れでお子様と一緒に楽しむのはもちろんのこと、日々の忙しさに少し疲れた大人が一息つく場所としても心からおすすめできます。館内には学生割引やシニア割引、子供割引といった各種割引制度も用意されているため、気軽に訪れやすい点も嬉しいポイントです。
会期は2026年8月30日までとなっています。この夏、ぜひ皆様も電気文化会館へ足を運び、北欧の涼やかな風と幻想的なオーロラの物語を体験してみてはいかがでしょうか。
地図
データ
所在地:〒460-0008 愛知県名古屋市中区栄2丁目2−5



















